退職
就業規則に「退職は3か月前まで」と書いてある
期間の定めのない雇用契約については、民法627条1項により、解約の申入れから2週間が経過すれば終了します。
就業規則の定めがあることによって、退職そのものができなくなるものではないと解されています。引継ぎへの協力は望ましいことですが、それと退職の可否は別の問題です。
労働者側の労働問題|広島市中区八丁堀
未払いの残業代、解雇や退職をめぐるトラブル、職場のハラスメント、労災。在職中でも、退職された後でもご相談いただけます。
ご相談の場でよく耳にする会社側の主張について、法律上の正しい整理を解説します。
退職
期間の定めのない雇用契約については、民法627条1項により、解約の申入れから2週間が経過すれば終了します。
就業規則の定めがあることによって、退職そのものができなくなるものではないと解されています。引継ぎへの協力は望ましいことですが、それと退職の可否は別の問題です。
残業代
労働基準法41条2号の管理監督者に当たるかどうかは、役職の名称ではなく実態で判断されます。
経営に関する決定への関与、人事についての権限、出退勤の自由、その地位にふさわしい待遇。これらを欠く場合には管理監督者には当たらず、割増賃金を請求できる余地があります。
残業代
通常の賃金部分と割増賃金部分とが判別できること、固定分を超えた場合に精算する仕組みがあることが必要とされています。
「みなし残業○時間分を含む」という記載だけで内訳も精算もない場合、この定め自体が無効と判断される余地があります。当事務所の解決事例にも、この構成により約380万円を回収したものがあります。
解雇
退職の意思表示についても、錯誤や強迫を理由として取り消せる場合があります。
「署名しなければ懲戒解雇にする」と告げられた、退職金が支給されると説明されたが実際には支給されなかったといった経過があれば、争える余地があります。署名に至った経緯を時系列で整理するところから検討します。
残業代
労働者に当たるかどうかは、契約書の表題ではなく働き方の実態で判断されます。
仕事の依頼を断ることができるか、業務の進め方に具体的な指示を受けているか、勤務の場所と時間が拘束されているか、他の者に代替させることができるか、報酬が労務の対価といえるか。実態として指揮監督下にあれば、労働者として割増賃金を請求できる場合があります。
解雇
試用期間中の解約権の行使も無制限ではありません。
採用の当時知ることができなかった事実が判明し、引き続き雇用することが適当でないと客観的に認められる場合に限られるというのが判例の考え方です(最高裁昭和48年12月12日大法廷判決)。
退職
労働基準法16条は、労働契約の不履行について違約金を定め、または損害賠償の額を予定する契約をすることを禁じています。
「辞めたら罰金」「研修費を全額返還せよ」といった取決めは、この規定に抵触する可能性があります。退職を理由とする損害賠償が実際に認められる場面は限られています。
共通
労働基準法で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分について無効となります(同法13条)。
他の方が同じ扱いを受けていることは、その扱いが適法であることの根拠にはなりません。業界の慣行についても同様です。

労働問題では、証拠が会社側にあることが少なくありません。タイムカード、賃金台帳、就業規則、人事評価の記録などは、個人が求めても開示されないことがあります。弁護士が代理人として開示を求め、応じない場合には労働審判や訴訟の中で提出を求めていきます。
ご相談の段階で、当事務所から会社へ連絡することは当然ありません。どの時点で、どこまで会社に伝えるかは、見通しとご本人のご意向を踏まえて決めていきます。「これは相談してよいことなのか」という段階でも構いません。まず、いま何が起きているかを整理するところから始めます。
ご自身で会社に退職を伝えられずにいる方は、退職代行としてご依頼を承ります。ご依頼当日のうちに、当事務所から会社へ通知します。
担当弁護士:大元 孝次・大元 和貴・松澤 翔一
働く方の法律相談
7分類・71項目
14の相談項目
客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当でない解雇は無効です(労働契約法16条)。まず解雇理由証明書を請求し、会社の言い分を書面で確定させます。
詳しい解説を読む経営上の理由による解雇は、人員削減の必要性、解雇回避の努力、人選の合理性、手続の相当性の4点から厳しく審査されます。
詳しい解説を読む退職勧奨に応じる義務はありません。拒否した後も面談が繰り返される場合、勧奨行為そのものが違法と評価されることがあります。
仕事を与えない、隔離するといった追い出し行為は、退職強要として損害賠償の対象になり得ます。時系列に沿った詳細な記録が重要です。
更新が繰り返されてきた場合や、更新を期待する合理的な理由がある場合には、雇止めに客観的に合理的な理由がなく社会通念上相当でなければ、従前と同じ条件で契約が更新されたものとみなされます(労働契約法19条)。
弁護士がご本人に代わって会社へ通知します。通知後は会社からご本人へ直接連絡が入らないよう対応します。
詳しい解説を読む期間の定めのない雇用であれば、退職に会社の同意は必要ありません。就業規則の「3か月前」という定めの拘束力も限定的です。
詳しい解説を読むあらかじめ違約金や賠償額を定める契約は禁止されています(労働基準法16条)。実際の損害の立証もなく請求が通ることはまずありません。
詳しい解説を読む退職前の有給休暇の消化は原則として拒めません。離職票が交付されないと失業給付の手続が進まないため、いずれも弁護士から請求可能です。
解雇の効力を争っている間も、要件を満たせば失業給付を仮に受給できます。心身の不調で働けない期間は傷病手当金を使えることがあります。
採用内定の段階で始期付きの労働契約が成立していると認められることが多く(最高裁昭和54年7月20日判決)、その場合の取消しは解雇に準じて扱われます。試用期間満了時の本採用拒否も同じ枠組みです。
65歳までの雇用確保は事業主の義務です(高年齢者雇用安定法9条)。希望者を合理的な理由なく外すことはできません。
有期契約が通算5年を超えれば、申し込むだけで無期契約に転換します(労働契約法18条)。会社が拒むことはできません。
取締役であっても、実態として指揮命令を受け、報酬が労務の対償といえる場合は労働者として保護されます。肩書きだけでは決まりません。
13の相談項目
1日8時間・週40時間を超えた分は2割5分以上、月60時間を超えた分は5割以上です。時効は3年であり、古い月の請求権から順次消滅します。
詳しい解説を読む通常の賃金部分と割増賃金部分が明確に区分できること、超過分を精算していることが必要です。要件を欠けば定め自体が無効になり得ます。
管理監督者に該当するのは、経営方針の決定等に関与し、出退勤の裁量があり、地位に見合う適切な待遇を受けている場合に限られます。
パソコンのログ、入退館記録、メールの送信時刻、手帳のメモ等でも立証可能です。労働時間を適正に把握することは会社の義務です。
制服への着替え、朝礼、参加が事実上強制される研修、持ち帰りの作業も、指揮命令下にあれば労働時間です。
賃金の引下げには個別の同意か、就業規則の合理的な変更が必要です。異議を述べずに振込額を受け取っただけで直ちに同意とはみなされません。
賃金は全額を支払わなければならず(労働基準法24条1項)、会社が一方的に控除することはできません。損害の全額を負担させることも許されません。
就業規則や労働協約などで支給基準が定まっていれば、退職金は賃金として請求できます。なお、退職金請求権の時効は5年です。
未払賃金立替払制度により、国が一定の範囲を立て替えます。事実上倒産している状態でも対象になり得ます。
減給の制裁は、1回が平均賃金1日分の半額まで、総額が一賃金支払期の賃金総額の10分の1までです(労働基準法91条)。
使用者の責に帰すべき事由による休業には、平均賃金の6割以上の手当が必要です(労働基準法26条)。一方的なシフト削減も該当し得ます。
明細がなければ何を引かれたのか確認できません。社会保険と雇用保険への加入は、要件を満たせば事業主の義務です。
時間外労働は原則として1か月45時間・1年360時間までです。特別条項がある場合でも、年720時間以内、休日労働を含めて1か月100時間未満・2〜6か月平均80時間以内が上限です(労働基準法36条4項〜6項)。
8の相談項目
優越的な関係を背景とした、業務上必要な範囲を超える言動によって就業環境が害されているかどうかで判断します。
詳しい解説を読む仕事を与えない、隔離する、無視するといった行為もパワハラの典型類型です。継続して行われていれば違法性はより高まります。
詳しい解説を読む会社は相談体制を整備し、申告があれば事実確認と再発防止を行う義務を負います。放置すれば会社自体の安全配慮義務違反等に問われます。
詳しい解説を読む対価型と環境型があり、同性間でも成立します。加害者本人だけでなく、会社に対しても使用者責任や損害賠償を追及できます。
詳しい解説を読む妊娠・出産・育休を理由とする不利益な取扱いは禁止されています。降格や契約の打切りも含まれます。
詳しい解説を読む2026年10月1日から、顧客等からの著しい迷惑行為(カスハラ)への防止措置が事業主に義務づけられます。放置は会社の法的責任に発展します。
性的指向や性自認に関する侮辱、意に反する暴露(アウティング)は、パワハラの類型として指針に明記されています。
詳しい解説を読む2026年10月1日から、就職活動中の方に対するセクシュアルハラスメントの防止措置が事業主に義務づけられます。
10の相談項目
業務中はもちろん、通勤中の事故も労災(通勤災害)の対象です。誤って健康保険を使って受診した場合でも、後から労災保険へ切り替えられます。
労災の申請に会社の同意は必要ありません。事業主の証明を拒まれた場合でも、その理由書を添えて労働基準監督署に直接提出できます。
長時間労働やハラスメントによる精神障害も労災の対象です。認定基準に沿って、出来事と時期を整理します。
発症前1か月におおむね100時間、または2か月から6か月の平均で月80時間を超える時間外労働が目安とされています。
休職期間満了に伴う自動退職や解雇の扱いは、実質的に解雇権行使と同様に厳しく判断されます。復職可能性の有無が主な争点となります。
従前の業務に完全に戻れなくても、配置できる業務があれば復職を認めるべきとされた例があります。主治医の意見が重要です。
業務外の傷病で働けない期間は、健康保険から傷病手当金として、支給開始日以前12か月間の標準報酬月額の平均額を30で割った額の3分の2が、通算して最長1年6か月間支給されます(健康保険法99条)。
介護休業は対象家族1人につき通算93日まで、介護休暇と子の看護等休暇はそれぞれ年5日(対象が2人以上なら年10日)です。申出を理由とする不利益な扱いは禁止されています。
アスベストやじん肺は、退職から何年も経ってから発症します。離職後でも労災の対象になり、別の救済制度を使える場合もあります。
健康診断の実施や長時間労働者に対する医師の面接指導は会社の法的義務です。これを怠っていた事実は、後の安全配慮義務違反の立証で極めて重要になります。
9の相談項目
賃金の引下げには個別の同意か、就業規則の合理的な変更が必要です。安易に同意したと扱われないよう、書面への署名や押印は慎重に行う必要があります。不本意にも署名せざるをえなかった場合でも争う余地はありますのでご相談ください。
不利益な変更が有効になるには、不利益の程度、必要性、内容の相当性、交渉の経過などから合理性が認められる必要があります。
業務上の必要性がない、不当な動機がある、通常甘受すべき程度を著しく超える不利益がある場合は、権利の濫用になります。
在籍出向には就業規則等の根拠が必要であり、転籍出向は本人の個別の同意なしには行えません。同じ人事異動でも法的要件が大きく異なります。
役職免職に伴う役職手当の不支給と、懲戒処分としての降格・減給は法的性質が異なります。就業規則の根拠規定や処分の相当性を精査します。
明示された労働条件が事実と異なる場合、労働者は即時に契約を解除でき、就業のために転居していた場合は帰郷旅費も請求できます(労働基準法15条2項・3項)。
6か月継続して勤め、8割以上出勤すれば当然に発生します(労働基準法39条1項)。取得したことを理由に賃金の減額などの不利益な扱いをしないよう会社に求められており(同法附則136条)、程度によっては違法と判断されます。
費用を負担させるには就業規則の定めが必要です(労働基準法89条5号)。在宅でも労働時間を把握する義務は残ります。
事前に振り替える振替休日と、事後に取得する代休は法的に異なります。代休を取得しても、法定休日に働いた分の3割5分以上の割増賃金の支払義務は消滅しません。
9の相談項目
有給も残業代も、雇用形態を問わず発生します。「パートだから」という説明に法的な根拠はありません。
基本給や賞与、手当の差が、職務の内容や配置の変更範囲に照らして不合理であれば違法です。手当ごとに判断します。
派遣先の指揮命令に問題があれば、派遣先の責任も問えます。契約書上の業務と実態のずれが出発点になります。
契約の名称にとらわれず、業務の諾否の自由、時間・場所の拘束性、報酬の労務対償性などの実態を踏まえて総合的に判断します。
在留資格にかかわらず、労働基準法も最低賃金法も等しく適用されます。技能実習生の方も同じです。
事業主には障害に応じた合理的配慮の提供が法的に義務づけられています。労使間の十分な対話を経ずに一方的に退職を促すことは認められません。
競業避止の約束は、期間、地域、職種、代償措置の有無から見て広すぎれば無効です。副業の一律禁止にも限界があります。
通報を理由とする解雇や不利益な取扱いは無効です。通報先ごとに保護の要件が違うため、順序が重要になります。
公務員は労働基準法の適用関係が異なり、人事委員会への不服申立てなど別の道になります。まず身分の確認から始めます。
8の相談項目
監督署は法違反を是正させる行政機関で、解雇の有効性や解決金の交渉は扱いません。目的によって使い分けます。
特定社会保険労務士によるあっせん等の代理には、手続の種類や請求額に法令上の制限があります。労働審判や訴訟の代理、交渉から訴訟まで一貫した対応は弁護士の領域となります。
あっせんは相手が応じなければ終了します。労働審判は原則3回以内、訴訟は1年前後が目安です。
令和6年度、広島労働局に寄せられた民事上の個別労働紛争の相談は5,704件に上る一方、あっせんの申請は37件にとどまります。相談だけで手続に進めず悩まれている方が少なくありません。
ご相談の段階で会社に連絡が行くことはありません。動く時期も方法も、ご本人が決められます。
請求の時効は、残業代が3年、退職金が5年です(労働基準法115条・附則143条3項)。損害賠償は、不法行為であれば損害と加害者を知った時から3年ですが、ハラスメントや過重労働で心身を害した場合は5年です(民法724条・724条の2、166条1項)。解雇の効力を争う期限に法律上の制限はありませんが、放置するほど不利になります。
個人で加入できる労働組合(ユニオン)があり、会社は正当な理由なく団体交渉を拒絶できません(労働組合法7条2号)。弁護士と組合では解決手段や強みが異なります。
運送は荷待ち時間、医療介護は夜勤の仮眠、飲食は店長の管理監督者性、建設は常用か請負か。業種によって争点が変わります。
該当する項目が見つかりませんでした。別の言葉で検索するか、お問い合わせください。
上記にない場合も、まずはお問い合わせください。
ご本人だけで対応した場合:上司や経営者と直接やり取りすることになる
弁護士が代理人に入った場合:受任通知の到達後、会社の連絡先は弁護士になる
ご本人だけで対応した場合:口頭でのやり取りが中心となり、後から内容を争われやすい
弁護士が代理人に入った場合:やり取りが書面に残り、経過を立証しやすくなる
ご本人だけで対応した場合:会社が提出しない資料は手元に集まらない
弁護士が代理人に入った場合:賃金台帳・タイムカード・就業規則の開示を求められる
ご本人だけで対応した場合:提示された金額が妥当な水準か判断できない
弁護士が代理人に入った場合:裁判例に照らして目標とする水準を設定できる
ご本人だけで対応した場合:断ると職場に居づらくなることを懸念して応じてしまう
弁護士が代理人に入った場合:顔を合わせずに手続を進めることができる
受任通知を送った後も、ご本人が会社に出勤を続けることは可能です。在職のまま請求を行う事案も扱っています。
ご相談の多い3つのテーマは、専用ページで手順・費用・よくあるご質問までまとめています。
あくまで機械的に算出した概算の目安です。正確な請求額は、お手元の資料をもとに弁護士が詳細に試算いたします。
残業代の概算を計算する
入力された内容は送信されません
時間外労働(1日8時間・週40時間を超える部分)
法定休日の労働(週1日の休日に働いた分)
月給・手当・時間数をご確認ください。所定労働時間は1時間以上、深夜時間は対応する労働時間以下で入力してください。
未払残業代の概算—
法定の下限で計算した目安です。実際の請求額は、手当の内訳や勤務の実態によって変わります。
争うかどうかを決める前の段階で、済ませておいたほうがよい手続があります。
解雇を予告された日から退職の日までは労働基準法22条2項により、退職後は同条1項により、解雇の理由を記載した証明書を請求でき、使用者は遅滞なく交付しなければなりません。書面で理由を確定させておくと、会社が後から別の理由を持ち出しにくくなります。
いったん労働者側から退職を申し出た形になると、解雇の効力を争うことが極めて困難になります。「円満に処理できる」「離職票で有利になる」と会社から促されても、その場で署名せず必ず持ち帰ってご相談ください。
面談の録音、メール、社内チャット、人事評価の写しなどを確保してください。ご自身が参加している会話の録音は、相手の同意がなくても証拠能力が認められるのが実務の原則です。日付が特定できる形式で保存してください。
会社都合か自己都合かによって、失業給付の給付制限期間や給付日数が変わります。記載内容に納得できない場合は、ハローワークに異議を申し立てることができます。解雇の効力を争う場合との関係もあるため、あわせてご相談ください。
費用は、退職の通知のみが5万円、会社が争ってきた場合の交渉まで含めて7万円です(税別)。別途の弁護士報酬金は生じません。未払いの残業代や退職金の請求は別の基準となり、あわせてご依頼になるかどうかも自由にお選びいただけます。ご予約・ご紹介の方は初回30分無料です。面談のほか、オンライン面談・LINE・メールでも承ります。
専用ページ退職代行と、辞めさせてもらえない場合の対応業者の退職代行との違い、ご依頼から退職までの流れ、費用、よくあるご質問をまとめています。詳しく見るSNSや動画の広告で見かける「退職給付金」「退職手当金」は、国の制度ではありません。中身は、雇用保険の基本手当や傷病手当金など、本来ご自身で申請できる給付について申請を手伝うというもので、高額な費用を先に支払わせる契約です。国民生活センターは2025年12月3日に注意喚起を行い、相談件数が前年の同時期の約2.4倍に増えたと公表しています。
国家公務員・地方公務員、医療機関・介護施設にお勤めの方、および当事務所の弁護士の利害関係人からの退職代行のご依頼はお受けしておりません。
相手の言動そのものを客観的に立証できる資料があるかどうかで、とりうる法的手段の幅が大きく変わります。
「いつ、どこで、誰が、何を言ったか」
という具体的な事実が重要です。
手帳やスマートフォンのメモで構いません。日付が特定できることが重要です。加えて、メール・社内チャット・音声の録音・同僚の証言・シフト表や入退館の記録が資料になります。心療内科を受診されている場合は、診断書と通院の記録を残しておいてください。発症の時期と業務との関係を示す資料になります。
社内の相談窓口に申告したにもかかわらず調査が行われなかった、加害者と引き離す措置が取られなかったという経過も、会社自体の責任を問う際の重要な事実になります。申告の日時と、その後の会社の対応も記録に残してください。
いきなり訴訟になるわけではありません。多くの事案は任意の示談交渉または労働審判手続によって円満・迅速に解決しています。
以下は手続ごとの期間の目安です。事案に応じて適切な手段を検討します。
受任通知と請求書を送付し、会社と直接交渉します。裁判所の手続を経ないため最も早く、費用も抑えられます。会社が事実関係を争わない事案では、この段階で解決することが多くあります。まとまった場合は、清算条項を含む合意書を作成します。
裁判官1名と労働審判員2名で構成される委員会が審理します。特別の事情がある場合を除き、3回以内の期日で終結することとされており(労働審判法15条2項)、訴訟より短期間で結論に至ります。多くは調停の成立、すなわち解決金の支払いによる合意で終わります。審判に対して異議の申立てがあると、訴訟へ移行します。
争点が多い事案、解雇の効力を正面から争う事案では訴訟を選びます。地位確認と賃金の支払いを併せて請求することが一般的です。判決に至らず、途中の和解で終了する事案も相当数あります。期間は長くなりますが、証拠調べを尽くしたうえで判断を得られる点に意味があります。
労働基準監督署は、労働基準法などの違反に対して事業場を監督し、是正を指導する行政機関です。申告を端緒に是正勧告が行われれば、会社の対応が変わることはあります。もっとも、監督署は個々の労働者の代理人ではなく、未払額を計算して請求し、支払わせるところまでは行いません。慰謝料も対象外です。是正を求めるのであれば監督署、金銭の回収を求めるのであれば弁護士、という整理になります。両方を並行して進めることもできます。
ご相談をためらう理由として多く伺う3点について、あらかじめ記載します。
ご依頼をお受けする前に、回収の見込み額と弁護士費用の目安をあわせて提示します。費用倒れになる可能性が高いと判断される場合には、その旨を率直にお伝えします。見通しが立たないまま受任することはありません。
解雇の効力を争っている間についても、一定の要件のもとで失業給付を仮に受給できる場合があります(後に賃金相当額を受け取ったときは調整が必要です)。傷病により働けない期間については、健康保険から傷病手当金が支給される場合があります。手続の順序も含めてご説明します。
相手方である会社の資力は、最初に確認すべき重要事項の一つです。事業の継続性等から回収可能性を検討します。仮に会社が倒産した場合でも、未払賃金立替払制度により未払賃金の一部について国の立替払を受けられる場合があります。
ご予約・ご紹介の方は初回30分無料です。退職代行以外の費用は、弁護士費用の一覧をご覧ください。
5万円(税別)
7万円(税別)
追加の弁護士報酬金は生じません。未払いの残業代や退職金の金銭請求を併せて行う場合は、別個の算定基準となります。
弁護士費用の一覧を見るご相談から、解決へ
実際の事案をもとに再構成した一例です。金額・期間・手段は事案によって異なります。
未払い残業代
約380万円回収
給与明細に「固定残業代40時間分」と記載はあったものの、通常の賃金部分との区分が不明確で、超過分の精算も行われていませんでした。
営業職の方からのご相談です。給与明細に「固定残業代40時間分」との記載はあったものの、基本給等との区分が不明確で、枠を超えた残業時間の精算も行われていませんでした。固定残業代の合意自体が無効であると主張したところ、会社側もこれに応じ、約380万円の解決金で合意に至りました。
不当解雇
賃金12か月分解決金
改善の機会が実質的に与えられないまま解雇され、解雇理由証明書の記載も抽象的なものにとどまっていました。
事務職の方からのご相談です。改善の機会が実質的に与えられないまま解雇され、解雇理由証明書の記載も抽象的な内容にとどまっていました。訴訟において従業員たる地位確認と未払賃金の支払いを求めて提訴したところ、会社側から賃金12か月分相当の解決金の提示があり、和解が成立しました。
ハラスメント
約180万円和解
上司からの継続的な暴言・叱責により適応障害を発症された方からのご相談です。
上司からの継続的な暴言や叱責により適応障害を発症された方からのご相談です。録音データ、診断書、同僚の証言等を時系列に整理し、上司本人および会社に対して慰謝料と治療費相当額を請求しました。労災申請も並行して進め、最終的に約180万円の示談金で解決に至りました。
雇止め
賃金8か月分解決金
業務の内容が正社員と実質的に同一であり、更新手続も形骸化していたため、労働契約法19条に該当すると主張しました。
契約社員として5回以上の契約更新を重ねていた方からのご相談です。業務内容が正社員と実質的に同一であり、更新手続も形骸化していたため、労働契約法19条に該当する(雇止めは無効である)と主張しました。労働審判において、賃金8か月分相当の解決金を得る調停が成立しました。
退職の問題
退職の確定未払分の清算
人手不足を理由に退職届の受理を拒まれ、退職日を半年後にすると告げられていました。
ある職場にお勤めの方からのご相談です。人手不足を理由に退職届の受け取りを拒否され、退職日を半年後に引き延ばすよう告げられていました。期間の定めのない雇用契約であることを根拠に、民法上の告知期間を明示した受任通知を送付した結果、希望通りの即時退職と未払賃金・未消化有給の清算が完了しました。
雇止め
契約の更新解決金の支払い
更新手続は形骸化しており、上司からも継続を前提とした説明を受けていました。
契約社員として通算5年近く更新を重ねてきた方からのご相談です。更新手続は形骸化しており、上司からも更新継続を前提とする説明を受けていました。更新に対する合理的期待を主張して労働審判を申し立てたところ、会社側が雇止めを撤回し、契約更新と解決金の支払いを受ける内容で調停が成立しました。
ご相談いただけます。初回の段階で証拠が揃っていないことは珍しくありません。むしろ早い段階で、何を残しておくべきかを確認しておくほうが、後の立証において有利に働きます。
初回のご相談の段階で、当事務所から会社へ連絡することはありません。どの段階でどこまで会社に伝えるかは、見通しとご本人のご意向を踏まえて決めていきます。
どちらでもご相談いただけます。証拠を確保するという観点では、在職中のほうが有利になりやすい場面があります。一方、退職後であっても、残業代は各支払日から3年分をさかのぼって請求できますし、解雇の効力も地位確認と併せて争える場合があります。
パソコンのログイン・ログアウト記録、入退館の履歴、メールの送信時刻、業務チャットの発言、手帳のメモなどから労働時間を推認できる場合があります。タイムカードがないというだけで請求ができなくなるわけではありません。
固定残業代が有効と認められるには、通常の賃金部分と割増賃金部分とが判別できること、固定分を超えた場合に精算する合意があることなどが必要とされています。これらを満たさない場合、固定残業代の合意は無効となり、別途割増賃金を請求できる余地があります。
別の制度です。労災保険は治療費や休業補償を給付する公的制度であり、慰謝料や逸失利益は、会社の安全配慮義務違反を根拠とする民事上の請求になります。両方を並行して進めることができます。
①優越的な関係を背景とした言動であること、②業務上必要かつ相当な範囲を超えていること、③就業環境が害されること、の3つで判断されます(労働施策総合推進法31条1項)。業務上の指導との境目は、必要性、手段の相当性、継続した期間、人格を否定する内容の有無などを踏まえて個別に検討します。
労働契約法19条は、実質的に無期契約と同視できる場合や、契約が更新されるものと期待することについて合理的な理由がある場合において、客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当と認められない雇止めについては、従前と同一の条件で更新を承諾したものとみなしています。更新の回数、更新手続の実態、正社員との業務の同一性などが判断材料になります。
賃金請求権の消滅時効は、当分の間3年とされています(労働基準法115条、附則143条3項)。解雇の効力を争う場合は、時間の経過により解雇を受け入れたものと評価されるおそれがあるため、早めのご相談をお勧めします。

広島電鉄「八丁堀電停」徒歩2分。JR広島駅から市電で約10分です。
当事務所は、多くの医療機関・介護施設の顧問を務めております。そのため、医療機関・介護施設にお勤めの方から、勤務先に関するご相談・ご依頼(退職代行を含む)をお受けすることは、利益相反の観点からいたしかねます。
せっかくお問い合わせをいただきながら、お力になれず誠に申し訳ございません。何とぞご理解いただけますと幸いです。
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