相談前の状況
「水と触媒を混ぜるだけで水素が発生し、モーターを動かすことができる」という革新的エネルギー技術を開発したと称する人物から接触を受けた企業が、事業提携・商品化への出資名目で高額金銭を送金しました。しかし送金後、相手方は履行を一切行わず、連絡も途絶えました。
これは、科学的に実現不可能な「発明」を使った投資詐欺と考えられ、相手方は当初から騙し取る意図のもと組織的に行動していたことが後の証拠調べで明らかになりました。
さらに、被害発覚後に相手方が所有不動産の根抵当権を密かに抹消し売却を行おうとしているなど、財産隠匿の動きも確認されたため、緊急の対応が必要な状況でした。
当事務所のサポート
当事務所は被害企業の代理人として、民事・保全・刑事の三方面から同時並行で対応し、被害回復に努めました。具体的には、以下の対応を行いました。
・詐欺行為の立証
発明品とされるものがが物理的・科学的に実現不可能であること、及び相手方グループが当初から履行意思なく資金を詐取する意図で行動していたことを、技術者・社内関係者の複数の陳述書と客観的証拠(写真・通信記録・送金履歴等)を積み上げて立証しました。
・緊急の財産保全(不動産仮差押)
相手方の財産隠匿を早期に察知し、判決確定前に相手方関係者2名の所有不動産に対して不動産仮差押命令を取得しました。これにより、相手方による残余財産の散逸・移転を阻止し、将来の強制執行に備えました。
・刑事告訴の並行実施
民事訴訟と並行して、詐欺罪による刑事告訴も行いました。民事と刑事の両面から相手方にプレッシャーを掛け、依頼者の早期回収・解決を後押ししました。
解決後の成果
民事訴訟・不動産仮差押・刑事告訴の三方面から同時並行で対応することで、被害者の損害を回復し解決しました。
本件のポイントは、
・投資詐欺の疑いが生じた段階で迅速に弁護士に相談し、早期に法的対応を開始したこと
・相手方の財産隠匿の動きを察知し、不動産仮差押により財産散逸を阻止したこと
・民事訴訟・保全処分・刑事告訴を組み合わせた包括的な対応により、相手方に多方面から圧力をかけたこと
にあります。投資詐欺・事業詐欺は、時間が経過するほど相手方が財産を隠匿・散逸させるリスクが高まるため、被害に気付いた時点での早期相談が被害回復の鍵となります。
投資詐欺・事業詐欺の被害に遭われた企業・個人の方は、まずはお早めにご相談ください。訴訟・保全・刑事告訴を組み合わせた包括的な対応で、迅速な解決を目指します。