SITUATION
相談前の状況
交通事故後に一過性のしびれや脱力症状を繰り返していた方が、地方の基幹病院が設置する救急外来を夜間に受診されました(担当医は整形外科)。
診察時点では症状が消失しており、画像検査でも明らかな異常は認められませんでしたが、その後、脳梗塞を発症し後遺障害が残ったとして、患者より初期対応が不十分であったのではないかという点が争点となりました。
原告側からは、当時の症状経過を踏まえれば、より積極的な検査や治療、入院対応を行うべきであったとの主張がなされ、医療現場における救急初期対応の適否が厳しく問われる事案でした。
SUPPORT
当事務所のサポート
当事務所では、
当時の医療現場の体制(夜間救急・専門医不在)
診察時に認められていた客観的所見
当時の医学的知見やガイドラインの位置づけ
を丁寧に整理し、時系列に即した医学的・法的検討を行いました。
具体的には、複数の専門医と討議し、
一過性の症状が消失している状況で、一般の当直医にどこまでの対応が期待されるのか
当時の標準的医療水準として、必ず入院や高度検査を要する事案であったか
仮に追加対応を行っていた場合でも、結果を回避できたといえるか
といった点について、医学的合理性と法的評価の両面から反論構成を行いました。
医師の私的鑑定書の作成、ガイドラインを本件に形式的に当てはめることの是非について重鎮の専門医に証人となっていただきました。
RESULT
解決後の成果
- 裁判では、救急外来という限られた条件下において、医師が行った対応が当時の医療水準に照らして不合理とはいえないことが正面から検討され、医療機関側の主張が採用される結論となりました。
- 裁判所から、請求金額の数%程度のお見舞金程度の支払いをもって和解をしてはどうか?との勧めがあり、実質的な勝訴的和解であったことから、病院としても受け入れることに異存がないとのことでしたので和解を受け容れ、訴訟が高等裁判所に移行することはありませんでした。