当事務所の大元和貴弁護士が、広島弁護士会・日本弁護士連合会が主催する「2026年度ひまわりほっとシンポジウム」において、「中小企業のためのハラスメント対策 パワハラからカスハラまで 最新動向と実務対応」をテーマとした講演を行いました。広島弁護士会館とオンライン(Zoomウェビナー)の同時開催で、県内の中小企業の経営者・人事労務のご担当者の皆様にご参加いただきました。
■ 開催概要
日時:2026年7月22日(水)15時00分~16時45分
会場:広島弁護士会館/オンライン(Zoomウェビナー)
主催:広島弁護士会 共催:日本弁護士連合会
後援:中国経済産業局、中国財務局、広島県、広島市、広島県商工会議所連合会、広島県商工会連合会、広島県中小企業団体中央会、広島県法人会連合会、広島県中小企業家同友会、広島県経営者協会、広島経済同友会、広島市産業振興センター中小企業支援センター、ひろしま産業振興機構、日本政策金融公庫広島支店
講師:弁護士 大元 和貴(広島弁護士会所属/大元・秋山法律事務所)
近年、企業におけるハラスメントは、パワーハラスメントにとどまらず、顧客等からの過度な要求や迷惑行為であるカスタマーハラスメント(カスハラ)へと問題の広がりを見せています。本講演では、最新の法改正と行政の動向を踏まえ、企業が実際にとるべき対応と予防策について解説いたしました。
■ 講演でお伝えした主な内容
1. 最新の法改正・行政動向
パワハラ防止法(労働施策総合推進法)に基づく措置義務の内容に加え、2026年10月1日から、カスタマーハラスメント対策と就職活動中の学生等に対するセクシュアルハラスメント対策が、すべての事業主の義務となります(令和7年法律第63号による改正)。準備期間はもう長くありません。何を、いつまでに整えるべきかを具体的にお示ししました。
2. パワハラの判断基準
「業務上必要かつ相当な範囲の指導」と「パワーハラスメント」の境界は、現場で最も判断に迷うところです。優越的な関係を背景としていること、業務上必要かつ相当な範囲を超えていること、就業環境が害されることという3つの要素に沿って、裁判例を踏まえた判断の考え方と、企業が問われる責任の内容を整理しました。
3. カスハラへの対応
過度な謝罪の要求、長時間の拘束、SNSへの投稿をほのめかした要求など、具体的な事例をもとに、対応を打ち切る判断の基準と、従業員を守るために会社が果たすべき役割についてお話ししました。
4. 実効性のある社内体制づくり
就業規則への規定の置き方、相談窓口の設計、対応マニュアルの整備、記録の残し方など、形だけで終わらせないための実践的なポイントを解説しました。
ハラスメントの問題は、起きてから対応するよりも、起きる前に体制を整えておくほうが、会社にとっても従業員にとっても負担が小さくて済みます。とりわけカスハラ対策の義務化は、就業規則や相談体制の見直しを伴うため、施行日から逆算した準備が必要です。
当事務所では、使用者側の労務問題について、就業規則の作成・改定、ハラスメントの調査と処分、団体交渉、労働審判・訴訟までを一貫してお引き受けしております。社内研修・セミナーの講師のご依頼も常時承っておりますので、お気軽にご相談ください。