ホーム お知らせ 【お知らせ】飲食業界団体のセミナーで「初めて人を雇う、雇った後に行うべきこと、生じうるトラブルとその対応」をテーマに講演を行いました
お知らせ

【お知らせ】飲食業界団体のセミナーで「初めて人を雇う、雇った後に行うべきこと、生じうるトラブルとその対応」をテーマに講演を行いました

2026年8月27日

当事務所の大元和貴弁護士が、飲食業界団体が主催するセミナーにおいて、「初めて人を雇う、雇った後に行うべきこと、生じうるトラブルとその対応」をテーマとした講演を行いました。これから従業員やアルバイトを雇う予定の方、すでに雇い始めて手続や労務管理に不安をお持ちの飲食店経営者の皆様にご参加いただきました。

■ 開催概要
日時:2026年8月27日(木)14時00分~15時00分
会場:広島駅前TKC
主催:飲食業界団体
テーマ:初めて人を雇う、雇った後に行うべきこと、生じうるトラブルとその対応
講師:弁護士 大元 和貴(広島弁護士会所属/大元・秋山法律事務所)

■ 講演でお伝えした主な内容

1. 雇う前に決めておくこと
労働者を雇うときは、賃金・労働時間・就業場所・業務の内容などの労働条件を書面で明示しなければなりません(労働基準法第15条)。2024年4月からは、将来の就業場所や業務の「変更の範囲」も明示事項に加わっています。口約束で始めたことが後の食い違いの原因になりやすいため、労働条件通知書・雇用契約書のひな形を用意しておくことをお勧めしました。

2. 雇った直後の手続
労災保険は、アルバイトを含めて労働者を1人でも雇えば適用されます。雇用保険は、週の所定労働時間が20時間以上で、31日以上の雇用が見込まれる方が対象です(2028年10月からは週10時間以上に広がる予定です)。常時10人以上の労働者を使用するようになったら、就業規則を作成して労働基準監督署に届け出る義務があります(同法第89条)。

3. 飲食店で特に注意したい労働時間と賃金
1日8時間・週40時間を超えて働いてもらうには、36協定の締結と届出が必要です。常時10人未満の飲食店は、週44時間までを法定労働時間とする特例の対象になります。夜22時から翌朝5時までの労働には25%以上の深夜割増賃金が必要で、18歳未満の方をこの時間帯に働かせることは原則としてできません(同法第61条)。レジの違算や割れた食器の代金を給料から差し引くことも、賃金全額払いの原則(同法第24条)との関係で問題になります。

4. 雇った後に生じやすいトラブル
無断欠勤や連絡が取れなくなった従業員への対応、試用期間中の解雇、未払い残業代の請求(時効は3年)、職場のハラスメントなど、実際にご相談の多い場面を取り上げました。解雇には客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が必要で(労働契約法第16条)、試用期間であっても自由に解雇できるわけではありません。日頃から指導の経過を記録に残しておくことが、トラブルになったときの備えになります。

5. お客様からの迷惑行為への備え
2026年10月1日から、カスタマーハラスメントへの対策が事業主の義務になります。方針を決めて従業員に伝えること、相談を受ける担当を決めること、対応の手順を整えることなど、接客業としての準備についてご紹介しました。

従業員を雇うことは、店舗を広げるうえで欠かせない一歩である一方、手続や労務管理を後回しにすると、思わぬ請求や紛争につながることがあります。当日は、アルバイトのシフトや有給休暇の扱いなど、日々の運営に即したご質問を多くいただきました。

当事務所では、会社・事業者の立場から、雇用契約書や就業規則の整備、問題社員への対応、労働審判・訴訟まで幅広くサポートしております。事業者団体・業界団体向けのセミナー講師のご依頼も承っておりますので、お気軽にご相談ください。

企業労務(使用者側)のご相談についてはこちら →

問題社員対応の進め方についてはこちら →

顧問弁護士についてはこちら →