本文へ移動

相続放棄のご相談|3か月の期限・手続・費用

亡くなった方に借金があった。疎遠だった親族の相続人になったと、突然知らされた。そんなとき、相続放棄をすれば、借金も財産も引き継がずに済みます。ただし、期限は原則として3か月です。

このページでは、相続放棄の期限、してはいけないこと、手続の流れ、弁護士に頼む場合の費用をご説明します。

お電話でご予約082-221-2221受付 平日9:30〜19:00フォームからご予約24時間受付

このページでわかること

  • 相続放棄の期限(3か月)と、いつから数えるか
  • 放棄の前に、してはいけないこと
  • 家庭裁判所での手続の流れと必要書類
  • 弁護士に頼む場合の費用

第一章相続放棄とは

相続放棄とは、何をする手続か

相続放棄は、家庭裁判所に申述して、亡くなった方(被相続人)の財産も借金も、一切引き継がないことにする手続です(民法938条)。

放棄した人は、その相続について、初めから相続人にならなかったものとみなされます(民法939条)。

家族の間で「私は何もいらない」と伝えたり、遺産分割協議書にそう書いたりするだけでは、相続放棄にはなりません。

借金の請求を断るには、家庭裁判所での手続が必要です。

また、一度した相続放棄は、3か月の期間内であっても撤回できません(民法919条1項)。

あとからプラスの財産が見つかっても取り戻せないため、財産と借金の全体を確かめてから決めることが大切です。

第二章期限と、注意すること

期限は3か月。いつから数えるか

相続放棄は、自分のために相続が始まったことを知った時から3か月以内にしなければなりません(民法915条1項)。

多くの場合は、亡くなったことと、自分が相続人になったことを知った日から数えます。

先の順位の相続人が全員放棄したことで、あとから自分が相続人になったときは、そのことを知った時から数えます。

3か月の期限を数えてみる

知った日の翌日から数え、3か月後の同じ日の前日が期限です(民法140条・143条)。

数え始める日
—
今日から期限まで
—

日付を選ぶと、期限が出ます

目安です。いつ「知った」といえるか、期限の日が休日に当たるときの扱いなどは、事情によって変わります。早めにご相談ください。

3か月では調べきれないとき

財産や借金の調査に時間がかかるときは、3か月が過ぎる前に、家庭裁判所に期間を延ばすよう求めることができます(民法915条1項ただし書)。

3か月を過ぎてしまったとき

亡くなった方に財産が全くないと信じ、そう信じたことに相当な理由があるときなどには、財産や借金があると知った時などから数えることが認められる場合があります(最高裁昭和59年4月27日判決)。

借金の督促状が突然届いたときも、あきらめずに、すぐにご相談ください。

相続放棄の前に、してはいけないこと

亡くなった方の財産を処分すると、相続を承認したものとみなされ、相続放棄ができなくなることがあります(民法921条1号)。

迷う行為は、手を付ける前にご相談ください。

してしまいがちなこと相続放棄への影響
亡くなった方の預金を引き出して使う財産の処分に当たり、放棄できなくなるおそれがあります。
不動産や車を売る、名義を変える財産の処分に当たり、放棄できなくなるおそれがあります。
形見分けで、値打ちのある物を持ち帰る財産の処分とみなされるおそれがあります。
遺産分割の話し合いで、遺産を受け取る相続を承認したものとみなされるおそれがあります。
借金を、亡くなった方の預金から返す財産の処分と扱われるおそれがあり、判断が分かれます。
雨漏りを直すなど、財産を守るための行為保存行為は、処分には当たりません(民法921条1号ただし書)。

相続放棄をした後でも、財産を隠したり、ひそかに使ったりすると、相続を承認したものとみなされます(民法921条3号)。

また、放棄の時に亡くなった方の家などを現に占有している人は、次に相続する人などに引き渡すまで、自分の財産と同じ注意で保存しなければなりません(民法940条1項)。

第三章手続と、放棄した後

手続の流れと、必要な書類

相続放棄の申述は、亡くなった方の最後の住所地を受け持つ家庭裁判所にします。

申述できるのは相続人ご本人で、未成年の方などは法定代理人が代わって申述します。
  1. 書類をそろえる

    亡くなった方の住民票の除票(または戸籍の附票)と、相続放棄をする人の戸籍謄本などを集めます。相続の順位によって、必要な戸籍が増えます。

  2. 申述書を作る

    裁判所の書式の「相続の放棄の申述書」に記入します。収入印紙800円分(1人につき)と、連絡用の郵便切手を用意します。切手の額は裁判所ごとに違います。

  3. 家庭裁判所に出す

    そろえた書類と申述書を、家庭裁判所に提出します。期限の3か月に間に合うよう、余裕をもって準備します。

  4. 裁判所が受理する

    裁判所が内容を確かめ、相続放棄の申述を受理します。借金の請求が来たときは、受理されたことを示して対応します。

放棄すると、次は誰が相続人になるか

相続放棄をした人は、初めから相続人でなかったことになるため、次の順位の人が相続人になることがあります。

たとえば子どもが全員放棄すると、亡くなった方の父母など(直系尊属)が、その人たちもいなければ兄弟姉妹が相続人になります(民法887条・889条)。

第1順位 子

子が先に亡くなっていれば、その子(孫)が代わりに相続人になります(民法887条)。

第2順位 父母など

子も孫もいないときに相続人になります(民法889条1項1号)。

第3順位 兄弟姉妹

先に亡くなっていれば、その子が代わりに相続人になります(民法889条)。

なお、亡くなった方の配偶者は、常に相続人になります(民法890条)。

また、相続放棄をした人の子が、代わりに相続人になることはありません。

代わりに相続人になるのは、先に亡くなった場合などに限られるためです(民法887条2項)。

借金を理由に放棄するときは、次に相続人になる親族にも事情を伝えておくと、あとで突然督促が届いて驚かせることを防げます。

限定承認という方法もある

借金がどれだけあるか分からないときは、相続で得た財産の範囲でだけ借金を払う「限定承認」という方法もあります(民法922条)。

ただし、相続人全員がそろって申し立てる必要があり(民法923条)、手続も複雑です。

相続放棄と限定承認のどちらが合うかは、ご相談のうえでご提案します。

第四章ご依頼と、よくあるご質問

弁護士に依頼すると、何が変わるか

弁護士費用は、相続放棄1人あたり5万円〜(税別)です。

収入印紙や郵便切手、戸籍の取り寄せ費用などの実費は別にかかります。

ご予約・ご紹介の方は初回30分無料です。

期限に間に合わせる

戸籍の収集から申述書の作成、提出までを、3か月の期限を見ながら進めます。

放棄すべきかを見極める

財産と借金の手がかりを一緒に整理し、相続放棄・限定承認・相続のどれが合うかを判断します。

家族の分もまとめて

兄弟など複数の方の相続放棄を、まとめてお引き受けできます。費用はお1人あたりで計算します。

期限を過ぎた事情を伝える

3か月を過ぎてしまった場合も、それまでの経過を書面にまとめ、裁判所に事情を伝えます。

よくあるご質問

亡くなった方の借金の督促状が届きました。どうすればよいですか。

支払う前にご相談ください。亡くなった方の預金など遺産から支払うと、相続財産の処分と扱われるおそれがあります。まず、相続放棄ができる期限内かどうかを確かめます。

家族の分も、まとめて頼めますか。

お引き受けできます。相続放棄は相続人ご本人が申述する手続ですが、弁護士が代理人として書類の作成や提出を行えます。費用はお1人あたりで計算します。

3か月を過ぎていても、相談できますか。

できます。財産が全くないと信じていたことに相当な理由がある場合などには、相続放棄が認められることがあります。督促状が届いた日など、経過を整理してお持ちください。

実家の家財は、片付けてもよいですか。

値打ちのある物を処分したり持ち帰ったりすると、相続を承認したとみなされるおそれがあります。片付けの前にご相談ください。

遠方の家庭裁判所でも、頼めますか。

対応できます。申述先は亡くなった方の最後の住所地の家庭裁判所ですが、書類のやり取りで進められます。

相続放棄には、いくらかかりますか。

弁護士費用は1人あたり5万円〜(税別)です。このほか、収入印紙800円分(1人につき)や郵便切手、戸籍の取り寄せ費用などの実費がかかります。

2026年10月時点の法令と、当事務所の費用にもとづく内容です。

ご相談を担当する弁護士

事務所・弁護士の紹介
  • 大元 孝次弁護士

    開設弁護士 シニアパートナー広島弁護士会

    大元 孝次(おおもと こうじ)

    経歴

    1977年
    中央大学法学部卒業
    1983年
    弁護士登録
    1985年
    大元孝次法律事務所を開所

    主な役職・委員歴

    • 広島弁護士会市民窓口委員会委員長
    • 医療機関における医療倫理委員会委員
    • 医療法人監事
  • 大元 和貴弁護士

    代表弁護士 パートナー広島弁護士会

    大元 和貴(おおもと かずき)

    経歴

    2011年
    中央大学大学院法務研究科修了
    2012年
    弁護士登録、大元・秋山法律事務所に参画

    主な役職・委員歴

    • 国立大学病院の臨床研究倫理審査委員会委員
    • 国立病院の治験・利益相反・臨床研究倫理委員会委員
    • 民間病院における倫理委員会委員
    • 医療法人監事
    • 広島市建築紛争調停委員会委員
  • 松澤 翔一弁護士

    アソシエイト広島弁護士会

    松澤 翔一(まつざわ しょういち)

    経歴

    2012年
    広島修道大学大学院法務研究科修了
    2017年
    弁護士登録(広島弁護士会)

    主な役職・委員歴

    • 民間病院における医療倫理委員会委員

ご相談のご予約・お問い合わせ

お電話・LINE・メールフォームからお問い合わせいただけます。ご相談内容の秘密は厳守いたします。

お電話でのお問い合わせ

082-221-2221

受付時間 平日 9:30〜19:00(土曜・日曜・祝日は要予約)

LINEでのお問い合わせ

LINEで相談を予約する
弁護士へのLINE相談予約はこちらのQRコードから

※PCの方はQRコードからご予約いただけます

LINEでご予約いただく際は、利益相反の確認のため、お名前・亡くなった方と他の相続人のお名前・ご相談の概要をお知らせください。あわせて、当事務所をどちらでお知りになったかもお教えいただけますと幸いです。

ご相談時のお願い

  • 相続関係がわかる戸籍、遺言書、遺産の一覧(預金・不動産・株式など)や、経過を整理したメモをご用意いただくとスムーズです。
  • 他の相続人やその弁護士、家庭裁判所から書面・通知が届いている場合は、その書類一式をお持ちください。
  • ご相談内容は、弁護士の守秘義務により厳重に守られます。

メールフォームでのお問い合わせ







    監修弁護士 大元 和貴(広島弁護士会)
    最終更新日
    弁護士紹介はこちら